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ROCKIN' ON

We're Gonna Have A PARTY!! (Jamiroquai and Primal Scream)
ああ、かったるい。正直に言ってしまうと、プライマル・スクリームとジャミロクワイの来日公演を控えての僕の
気持ちは

そういうものだった。いや、ライブが、ではなく、収財がである。とにかく2バンドとも前回の来日取材悪夢が思い出される。

ジャミロクワイの場合、一度はブッ飛ばされた後、インタビューに臨んだ僕の顔面に浴びせかけられたのはジェイ・ケイが口一杯に

含んだフライド・チキンのかけらだった。プライマルズの場合、ボビーと僕の間にビリビリとした空気が張り詰めたのは事前に

予想出来たこととはいえ、「言ってることわけわかんない、コイツやっぱ馬鹿」といった凄まじい通訳を展開する

ブライアン・バートン・ルイスと「馬鹿な質問」と余計な口を挟むフォトグラファー、ペニー・スミスの

糞ババアの代理戦争が勃発な現場だった。思い出しても暗くなる。で、結果から言うと、今回、見事に両方とも取材は飛んだ。
ボビー・ギレスピー許す。そういう奴だ。しかし、ジェイ・ケイに至ってはなんと某所で進められていたスティーヴィー・ワンダー

との電話対談をブッ飛ばしてしまったらしいのだ。馬鹿者。ポップ・ミュージック界最大の偉人に何すんだよ。

で、当然そんなことだろうと思い、当初から用意されていたのがこのページである。英国を代表する2大根無し草のオフ・ショット

取り揃えつつ、分岐点を迎えた2バンドの明日について考えてみよう。というわけ。でも、かったるいやね。

だって、こいつら、明日のことなんかちーっとも考えないアーティストの典型じゃんかよ、

などと思いつつもライブに向かう足取りはそれなりに弾むのだった。ハレルヤ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2月17日、新宿リキッドルーム延々と1年間に渡って続けられたワールド・ツアーの最終公演である。結果から言うと、悪くなかった。

特にスライの”ドント・コール・ミー・ニガー、ホワイティ”を大フィーチャー、レゲエっぽい裏打ちの鍵盤を強調したアレンジ

"ハイヤー・ザン・ザ・サン"や"ジェイル・バード"のダスト・ブラザーズ・ミックス使用ヴァージョンが良かった。

やはり基本的にパーティー・バンドである。しかし、個人的に楽しみにしていたザ・フーのカヴァー"ソー・サッド・アバウト・アス"

はショボかったーおい、テンポもたついてんぞ、キー低いぞ、歌えねえぞって感じかしらん。

昨今、すっかりモッズ化が選んでいる噂されるボビー・ギレスピーだが、明らかにR&Bチックなビート・ナンバーだった新曲

"キープ・オン・トライン"はモロだし、15日深夜、担当ディレクターが主催クラブ・イヴェントに乱入した際にも絵に描いたような

モッドな選曲で会場を沸かせたらしいので、これはひたすら新作での豪快な尻軽ぶりに期待したいところである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、3月5日、恵比寿ガーデンホール。ジェイ・ケイ本人が繰り返し語っているように新ドラマーも定着、バンドが固まり、

以前のような借り物バンド的な印象は薄らいだものの、ストリート小僧のはっちゃき具合は鳴りを潜めたというか、
"タイトゥン・アップ"を無理やりにきめてしまうような強引さも引っ込み、随分とメロウな印象。"ザ・キッズ"も演んなかった。

ジェイの喉のせいもあってか、以前よりもインスト部分が引き延ばされていたが、これはちと冗長な感じ。

また、新曲"ミスターブギー"はバンド全体で組み立てたジャジーなリフを持った新機軸のナンバーだったものの、

強烈な印象を残すものではなかった。だが、今年の夏にはなんとロラパルーザ出演も決定してるとも聞く。

ビースティーズが単なる悪ガキから、90年代を代表するイノヴェイターへと見事に転生したような大幅なチューン・アップを目指し、

精進して欲しいところ。ウイ・ゴナ・ハブ・ア・パーティー!それにしても図らずもステージ上からそんな風に唱えていた

両バンドだが、ストーン・ローゼズの2ndでも作昨今のUKクラブ・シーンでも何でも構わないが、

パーティーが終わった後の苦々しさがどこか濃厚に漂う昨今、も一度、襟を正してみても悪くなかろうにーそんな風に

感じたと言ったら、少しばかり傲慢すぎるだろうか。そう、「ウェイク・アップ・ブー!!」と歌ったブー・ラドリーズの澄んだ

メロディがあまりにも心地好く感じられる昨今なのである。パーティーは終わらない。でも、ブッ飛んでばっかでもなぁ。

また、そんなことを思った。

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